
「飲み始めてどのくらいで効果が出るの?」「ニキビだけでなく毛穴にも効くって本当?」——イソトレチノインでは、皮脂分泌の低下が比較的早い段階でみられ、その後ニキビの改善を実感することがあります。変化の現れ方や時期には個人差があります。この記事では、時期ごとの変化と毛穴への効果の実際を解説します。
この記事の結論
- 効果は「皮脂減少(数週間)→新規ニキビの減少(1〜3ヶ月)→肌の安定(3ヶ月以降)」の順で現れるのが一般的です。
- 毛穴への効果は、皮脂分泌が減少することで、毛穴の開きや角栓が目立ちにくくなることがあります。(個人差あり・国内未承認薬のため自由診療)
- 見た目が良くなっても累積120〜150mg/kgは治療終了を検討する際の目安の一つです。一方、十分な改善が得られ、新しいニキビが一定期間みられない場合は、それより前に終了を検討することもあります。「いつやめるか」は医師と決めることが重要です。

イソトレチノインの効果はいつから?【時期別タイムライン】
皮脂の減少は数週間、新しいニキビの減少は1〜3ヶ月、肌全体の安定は3ヶ月以降が一般的な目安です。

毛穴への効果|開き・黒ずみ・詰まりはどう変わる?
イソトレチノインは毛穴を治療するための薬ではありませんが、皮脂分泌を抑える作用により、毛穴の目立ち方に変化を感じる方もいます。
ただし、毛穴にはいくつか種類があり、原因によって期待できる効果は異なります。まずは、ご自身の毛穴タイプを確認してみましょう。
自分の毛穴タイプをチェック

イソトレチノインで変化が期待できる毛穴
皮脂分泌が原因となる毛穴は、イソトレチノインによって目立ちにくくなることがあります。
開き毛穴
皮脂分泌が多いことで毛穴が押し広げられているタイプです。
イソトレチノインは皮脂分泌を大きく抑えるため、皮脂量の変化に伴い毛穴が目立ちにくくなることがあります。
黒ずみ毛穴
黒ずみ毛穴は、皮脂や角質が毛穴に詰まり、それが酸化することで黒く見える状態です。
皮脂や毛穴の詰まりができにくくなることで、黒ずみが目立ちにくくなる場合があります。
詰まり毛穴(白・黒ニキビ)
毛穴に皮脂や角質が詰まりやすいタイプでは、新しい角栓やコメドができにくくなることが期待されます。※9
ただし、すでに大きく詰まっている角栓を取り除く治療ではありません。
改善が難しい毛穴
すべての毛穴に効果が期待できるわけではありません。原因が皮脂ではない場合は、別の治療が適していることがあります。
たるみ毛穴
加齢によるコラーゲン減少や肌のたるみが原因です。
イソトレチノインで皮脂は減らせますが、たるみそのものを改善する作用は期待できません。 必要に応じて高周波治療やレーザーなどが検討されます。
クレーター(ニキビ跡)
クレーターは、炎症によって皮膚の組織が損傷し、凹みとして残った状態です。

塩之入 温
毛穴目的のご相談では、まず"皮脂由来の毛穴か、たるみ・瘢痕由来の毛穴か"を分けて考えます。
イソトレチノインは日本国内でニキビ治療薬として未承認です。
入手経路:医師が医薬品医療機器等法に基づき輸入したものを、診察のうえ自由診療(保険適用外)で処方します。
国内の承認状況:イソトレチノインを含む国内承認薬はありますが、承認されている効能・効果は「大量化学療法後の神経芽腫」であり、ニキビ治療は含まれません。※2 当院がニキビ治療に使用する輸入製剤は国内未承認です。ニキビには、アダパレン、過酸化ベンゾイル、抗菌薬などの保険診療による治療があります。※1
海外の承認状況:米国では、イソトレチノイン製剤が、標準的な治療に反応しない重症の結節性ニキビなどを対象に承認され、iPLEDGEという安全管理プログラムの下で使用されています。※3 この情報は、当院が使用する輸入製剤自体のFDA承認を示すものではありません。
妊娠に関する重要な注意:イソトレチノインは胎児に重大な影響を及ぼすため、妊娠中や妊娠の可能性がある方は使用できません。妊娠する可能性のある方には、治療前・治療中・治療終了後の一定期間にわたる避妊管理や妊娠検査が必要です。※3 具体的な期間・方法は、処方医の指示に従ってください。
主な副作用:皮膚や唇の乾燥、肝機能・脂質の異常などがあります。治療前・治療中の診察や検査による確認が必要です。※4
医薬品副作用被害救済制度:当院で使用する国内未承認の輸入製剤による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。※5
最初に悪化することがある?
イソトレチノイン服用初期に一時的にニキビが悪化したように見えることがあります。※8
悪化の程度には個人差があります。症状が強い場合は、我慢して服用を続けたり、自分で量を変えたりせず、速やかに処方医へ連絡してください。医師が肌の状態を確認し、必要に応じて用量の調整や追加の治療を検討します。
治療の「やめどき」|累積120〜150mg/kgの考え方
累積服用量とは、治療開始から飲んだ薬の総量です。体重1kgあたり120〜150mgは、治療終了を検討する目安の1つとされています。※6
ただし、十分に改善し、新しいニキビが4〜8週間出ていない場合には、それより前の終了を医師が検討することもあります。服用量だけでなく、肌の状態や副作用を踏まえて判断します。
体重 | 累積120mg/kgとなる総量 | 1日20mgで計算した期間 |
|---|---|---|
50kg | 6,000mg | 約10ヶ月 |
60kg | 7,200mg | 約12ヶ月 |
70kg | 8,400mg | 約14ヶ月 |
※表は「体重×120mg/kg÷1日20mg」で計算した例です。1カ月を30日としており、途中の減量や休薬は含めていません。全員にこの期間の服用を勧めるものではなく、実際の用量・終了時期は診察で判断します。
効果を焦って「個人輸入で増量」はNG

効果が出ないからと自己判断で増量したり、個人輸入で薬を買い足したりするのは危険です。
イソトレチノインには催奇形性があり、肝機能・脂質値のモニタリングが必要です。※4 用量変更は血液検査の結果を見ながら医師が判断するもので、診察や検査を受けず、自己判断で個人輸入品を使用することは避けてください。※5
服用できない方・注意が必要な方
服用・併用を避けるもの:授乳中の服用、テトラサイクリン系抗菌薬やビタミンA製剤・サプリとの併用。※4
事前に医師へ伝えること:肝機能や脂質の異常、精神疾患の治療歴、薬によるアレルギー、過去の副作用。使用中の薬・サプリは自己判断で変更せず、処方医に伝えてください。レチノール化粧品の重ね使いにも注意が必要です。
服用中と服用終了後1カ月間は、献血をしないでください。※4

Mimipoのオンライン診療で始める流れ
Mimipoのオンライン診療なら、通院なしで効果の経過を医師と一緒に管理できます。
- LINEで友だち追加(30秒)
- 問診に回答(約3分)
- 医師のオンライン診察(適応・用量・血液検査の案内)
- 最短当日発送。服用中の経過・悪化の不安はLINEでいつでも相談できます。

まとめ
イソトレチノインの効果の出方を整理します。
⚪︎効果には順序があり、皮脂減少(数週間)→新規ニキビの減少(1〜3ヶ月)→肌の安定(3ヶ月以降)と進みます
⚪︎毛穴への効果は皮脂分泌やコメド形成への作用に伴い、皮脂や角栓が関係する毛穴の目立ち方に変化を感じる場合があります。ただしたるみやクレーターは内服の守備範囲外です
⚪︎服用開始後、一時的にニキビが悪化することがあります。悪化が強い場合は我慢して服用を続けず、速やかに処方医へ連絡してください
⚪︎累積120〜150mg/kgは、治療終了を考える目安の1つです。新しいニキビが出ていない期間や副作用も踏まえて、医師が終了時期を判断します
⚪︎効かないと感じても自己判断の増量や個人輸入は危険です。用量変更は血液検査を見て医師が判断します
治療後に再発することはありますが、その理由を累積量だけで説明することはできません。※7 治療開始時に期間の見通しを確認し、その後の経過に合わせて、続け方と終了時期を医師と相談しましょう。

塩之入 温
効果を感じるまでの時間には個人差があります。自己判断で増量せず、皮脂や新しいニキビの変化、副作用を診察で確認しながら、続け方と終了時期を決めましょう。
よくある質問
皮脂の減少は数週間で感じる方が多く、ニキビの減少は1〜3ヶ月が目安です。実感時期には個人差があります。
医師が適応を判断します。皮脂由来の毛穴悩みには選択肢になり得ますが、たるみ・クレーター由来の場合は他の治療をご案内することがあります。
効果を感じるまでに3カ月以上かかる方もいるため、この時点で失敗と決まるわけではありません。皮脂の量、新しくできるニキビ、服用状況、副作用を処方医に伝え、経過を確認してください。用量は自分で増やさず、医師の判断で調整します。
効果を感じても、自分だけで終了時期を決めず、処方医に確認してください。累積服用量に加え、新しいニキビが出ていない期間や副作用も踏まえて判断します。
凹んだ跡の改善は内服では難しく、進行を止める(新しい跡を作らない)のが主な役割です。跡の治療は別の選択肢をご案内します。
皮脂分泌は終了後に徐々に戻る場合があります。戻り方には個人差があり、治療方針は診察で判断します
関連記事
主な出典
[1]日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」日皮会誌 133(3):407-450, 2023年更新版
[2]PMDA「イソトレックス®カプセル8mg・16mg 電子添文」2026年6月作成(第1版)
[3]U.S. Food and Drug Administration(FDA)「iPLEDGE Risk Evaluation and Mitigation Strategy(REMS)」2026年更新
[4]U.S. Food and Drug Administration(FDA)「ABSORICA®/ABSORICA LD®(isotretinoin)Prescribing Information」2026年8月改訂版
[5]PMDA「医薬品副作用被害救済制度の給付対象」参照ページ
[6]National Institute for Health and Care Excellence(NICE)「Acne vulgaris: management(NG198)」2021年初版・2023年更新
[7]Lai J, Barbieri JS.「Acne Relapse and Isotretinoin Retrial in Patients With Acne」JAMA Dermatology. 2025.
[8]Demircay Z, Kus S, Sur H.「Predictive factors for acne flare during isotretinoin treatment(イソトレチノイン治療初期のニキビ悪化に関する予測因子の研究)」European Journal of Dermatology. 2008;18(4):452-456.
[9]Melnik B, Kinner T, Plewig G.「Influence of oral isotretinoin treatment on the composition of comedonal lipids. Implications for comedogenesis in acne vulgaris(イソトレチノイン治療によるコメド内脂質の変化とコメド形成への影響を検討した研究)」Archives of Dermatological Research. 1988;280(2):97-102.

目白ホワイトクリニック
塩之入 温 医師
内科(総合内科)
クリニックについて
美容医療、内科、産婦人科、歯科を展開する目白のクリニック。オンライン診療も行っており、年間数万人の患者を診察している。
Category list
カテゴリ一覧
Trend Tags
トレンドタグ

私たちは「美しさと健康を両立させる」をテーマに、最新の美容情報をお届けしています。
美しくなることを通じて、心も体もより豊かで自分らしい毎日を過ごせるよう、信頼できる情報を追求し続けています。
肌トラブルの解決法からトレンドの美容ケアまで、皆さまの「もっとキレイ」を叶えるヒントが満載のスキンケアコラムをぜひご覧ください!





