
「朝しっかりスキンケアしたのに、お昼には顔がテカテカ…」
「毛穴が開いてファンデーションが落ちる」
「メイクキープミストを使っても崩れてしまう」
このような悩みを抱えている脂性肌の方は少なくありません。
特に夏場は皮脂分泌が増えやすく、毛穴の開きや黒ずみ、テカリ、メイク崩れが目立ちやすくなります。
そのため、SNSではさまざまなスキンケア方法やメイク崩れ防止テクニックが話題になっています。
しかし実は、皮脂を抑えようとして行っているスキンケアや毛穴ケアが、かえって皮脂分泌やメイク崩れを悪化させていることもあります。
この記事では、脂性肌の方に多い「皮脂過多」「毛穴開き」「メイク崩れ」の原因と、やってしまいがちなNG習慣、正しい対策方法について医療的な観点から解説します。
なぜ皮脂が増えて毛穴が目立つの?
皮脂は本来、肌を乾燥や外部刺激から守るために必要なものです。しかし、以下のような要因によって過剰に分泌されることがあります。
気温が1℃上がると、皮脂分泌量は約10%増加すると報告されています。特に夏場は皮脂腺の活動が活発になり、顔全体がベタつきやすくなります。
男性ホルモン(アンドロゲン)は皮脂分泌を促進します。思春期だけでなく、ストレスや生活習慣の乱れによっても影響を受けます。
意外かもしれませんが、乾燥した肌は不足した水分を補おうとして皮脂分泌を増やします。インナードライ肌の方は特に注意が必要です。
皮脂量は遺伝の影響も受けるため、生まれつき脂性肌(オイリー肌)の方もいます。
皮脂過多が引き起こす肌トラブル

皮脂が増えると、さまざまな肌悩みにつながります。
- 毛穴の開き
- 毛穴の黒ずみ
- 角栓
- ニキビ
- ファンデーションの毛穴落ち
- テカリ
- メイク崩れ
特に、毛穴の開きとメイク崩れは密接に関係しています。
皮脂が多い状態では、ファンデーションが皮脂と混ざり、毛穴の中に入り込んで「毛穴落ち」が起こりやすくなります。
実は逆効果?皮脂過多を悪化させるNG習慣7選
「皮脂が多くて、メイクの崩れ方が汚く感じる…」
皮脂過多を悪化させるNG習慣を行なっていないかまずは確認してみましょう。
皮脂過多を悪化させるNG習慣7選を確認
- 洗顔を1日3回以上している
「脂が気になるから何度も洗う」という方は多いですが、洗いすぎは逆効果です。必要な皮脂まで取り除いてしまうと、肌はさらに皮脂を分泌して補おうとします。
洗顔は基本的に、朝1回・夜1回の計2回で十分です。
- 強い洗顔料やスクラブを毎日使う
毛穴の黒ずみが気になるからといって、スクラブ洗顔、酵素洗顔、ピーリングを毎日行うと、肌のバリア機能が低下し、皮脂分泌が悪化することがあります。
これらのケアは週1~2回程度を目安にしましょう。
- 保湿を省略している
「脂性肌だから乳液は不要」と考えている方は少なくありません。
しかし、保湿不足になると肌は乾燥を補おうとして皮脂分泌を増やします。
脂性肌の方でも、化粧水・軽めの乳液・ジェルタイプの保湿剤による保湿が重要です。
- あぶらとり紙を何度も使う
頻繁にあぶらとり紙を使用すると、一時的には皮脂が取れても、必要以上に皮脂を除去してしまい、乾燥感や皮脂バランスの乱れにつながる可能性があります。おすすめは、ティッシュで軽く押さえる、フェイスパウダーで整えるという方法です。
- ベースメイクを重ねすぎる
崩れないように、下地・コンシーラー・ファンデーション・パウダーと厚塗りすると、逆に崩れやすくなります。皮脂が多い方ほど、ベースメイクは薄く仕上げるのが基本です。
- 毛穴ケアを毎日行う
毛穴パックやピーリングを繰り返すと、一時的にはきれいになりますが、刺激によって毛穴がさらに目立つことがあります。
毛穴は「取る」よりも、「詰まらせない」ケアが重要です。
毛穴パックなどで無理に角栓を除去すると、一時的には改善しても、再び角栓が形成されやすくなることがあります。継続的には、角栓を作りにくい環境を整えるケアが重要です。
- SNSの美容法をすべて試している
SNSでは、毛穴改善美容液、メイクキープミスト、皮脂抑制アイテムが数多く紹介されています。しかし、すべての方法が自分の肌に合うとは限りません。特に、刺激の強い成分を複数併用すると、かえって肌荒れや皮脂分泌の悪化につながることがあります。
最近では、メイクキープミストも人気ですが、口コミだけで選ぶのではなく、脂性肌向けの成分が入っているか「化粧崩れ防止成分」「テカリ防止成分」などの成分を確認することが重要です。
話題の皮脂対策成分

グリシルグリシン
毛穴の開きやキメの乱れを改善する目的で使用される成分です。
比較的刺激が少なく、毛穴の目立ち、肌のざらつきが気になる方に向いています。
アゼライン酸
皮脂分泌の抑制、ニキビ改善、赤みの改善などの作用が期待されています。
皮脂過多やニキビ肌の方に人気の成分です。
ナイアシンアミド
皮脂分泌抑制、バリア機能改善、毛穴改善などの効果が期待されています。脂性肌との相性が良い成分の一つです。
レチノール
毛穴改善、ターンオーバー促進、ニキビ予防に効果が期待できます。ただし、刺激を感じやすいため、少量から始めることが重要です。
メイク崩れを防ぐ正しい方法

皮脂によるメイク崩れを防ぐには、以下のポイントが重要です。
- STEP1
スキンケア後に5~10分置く
スキンケア直後にメイクをすると、崩れやすくなります。
- STEP2
ティッシュオフを行う
余分な油分を軽く取り除いてからメイクを始めましょう。
- STEP3
薄く重ねる
厚塗りは崩れの原因になります。
- STEP4
ミストはパフでなじませる
メイクキープミストは、吹きかけた後にパフで軽く押さえることで密着度が高まります。
- STEP5
フェイスパウダーを活用する
皮脂が出やすい部分のみ、薄くパウダーを重ねるのがおすすめです。
スキンケアを頑張っても皮脂が止まらない場合は?
以下のような場合は、セルフケアだけでは改善が難しいことがあります。
- 重度の脂性肌
- 繰り返すニキビ
- 毛穴詰まり
- 皮脂による炎症
- 顔全体の強いテカリ
このような場合は、皮膚科での治療を検討することも重要です。
重度の皮脂過多にはイソトレチノイン治療という選択肢も
皮脂分泌が非常に多く、スキンケアだけでは改善しない場合には、イソトレチノイン治療が選択されることがあります。イソトレチノインには以下の作用があります。
- 皮脂腺を縮小する
- 皮脂分泌を大幅に抑える
- ニキビの再発を予防する
重症ニキビや、日常生活に支障が出るほどの皮脂過多に対して使用されることがあります。ただし、副作用や注意事項もあるため、必ず医師の診察のもとで治療を受ける必要があります。
まとめ
皮脂過多や毛穴開き、メイク崩れに悩んでいる方ほど、実はスキンケアを頑張りすぎているケースがあります。まずは、以下を意識してケアをしてみましょう。
- 洗いすぎない
- 保湿をやめない
- 毛穴を刺激しすぎない
- ベースメイクを厚塗りしない
- 自分の肌に合った成分を選ぶ
それでも改善しない場合は、脂性肌やニキビの専門的な治療が必要なこともあります。
「何を試しても皮脂が止まらない」
「毛穴やニキビが改善しない」
という場合は、一度皮膚科への相談を検討してみましょう。
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FAQ
脂性肌は治る?改善できますか?
脂性肌は、生まれつきの体質やホルモンバランスが関係しているため、完全に「治す」ことが難しい場合があります。しかし、適切なスキンケアや生活習慣の見直し、必要に応じた皮膚科治療によって、皮脂分泌をコントロールし、症状を改善できる可能性があります。
毛穴の開きは元に戻る?治りますか?
毛穴の開きは原因によって改善のしやすさが異なります。皮脂分泌の増加による開き毛穴は、皮脂コントロールや適切なスキンケアによって目立ちにくくなることがあります。一方、加齢やたるみによる毛穴の開きは、セルフケアだけでの改善が難しい場合があります。
脂性肌は保湿しない方がいいですか?
いいえ。脂性肌の方でも保湿は重要です。保湿不足になると、肌は乾燥を補おうとして皮脂分泌を増やすことがあります。化粧水や軽めの乳液、ジェルタイプの保湿剤を使用し、水分と油分のバランスを整えることが大切です。
あぶらとり紙は使わない方がいいですか?
あぶらとり紙の使用自体に問題はありませんが、頻繁に使用して必要以上に皮脂を取り除くことはおすすめできません。過度な皮脂除去は、肌の乾燥や皮脂バランスの乱れにつながる可能性があります。ティッシュで軽く押さえる方法も有効です。
メイクキープミストは本当にメイク崩れ防止に効果がありますか?
メイクキープミストには、メイクの密着度を高め、化粧崩れを軽減する効果が期待できます。ただし、すべての製品が脂性肌に適しているわけではありません。皮脂吸着成分や化粧崩れ防止成分が配合された製品を選ぶことが重要です。
毛穴パックはやってはいけませんか?
毛穴パックを完全に避ける必要はありませんが、頻繁な使用はおすすめできません。無理に角栓を除去すると肌への刺激となり、かえって毛穴が目立つ原因になることがあります。毛穴ケアでは、「取る」ことよりも「詰まらせない」ことを意識したケアが重要です。
アゼライン酸は脂性肌や毛穴に効果がありますか?
アゼライン酸には、皮脂分泌の抑制、毛穴詰まりの改善、炎症性ニキビの改善などの作用が期待されています。脂性肌やニキビ肌、赤みが気になる方との相性が良く、比較的長期的に使用しやすい成分として注目されています。
グリシルグリシンは開き毛穴に効果がありますか?
グリシルグリシンは、毛穴の開きや肌のキメの乱れにアプローチする成分として使用されています。特に、皮脂分泌が多い方の開き毛穴や肌のざらつきが気になる場合に、スキンケア成分の選択肢の一つとなります。
レチノールは脂性肌やニキビ肌でも使えますか?
はい。レチノールは、ターンオーバーを促進し、毛穴詰まりやニキビ予防、毛穴の目立ち改善に役立つ可能性があります。ただし、使用初期には赤みや皮むけなどの刺激が出ることがあるため、低濃度から少量ずつ使用することが推奨されます。
皮脂が多い場合は皮膚科を受診した方がいいですか?
セルフケアを続けても改善しない場合や、繰り返すニキビ、毛穴詰まり、顔全体の強いテカリがある場合は、皮膚科への相談をおすすめします。症状によっては、外用薬や内服薬などの治療が選択されることがあり、重度の皮脂過多では専門的な治療が検討されることもあります。
脂性肌の対策として選ぶべき美容成分はどのようなものがありますか?
成分
主な作用
おすすめの人
注意点
グリシルグリシン
毛穴の開き改善、キメを整える
開き毛穴・肌のざらつきが気になる方
効果を感じるまで継続使用が必要
アゼライン酸
皮脂抑制、毛穴詰まり改善、ニキビ・赤み改善
脂性肌、ニキビ肌の方
使用初期に刺激感が出ることがある
ナイアシンアミド
皮脂分泌抑制、バリア機能改善、毛穴改善
テカリと乾燥が両方気になる方
比較的刺激が少なく使いやすい
レチノール
毛穴改善、ターンオーバー促進、ニキビ予防
毛穴・ニキビ跡・皮脂が気になる方
赤みや皮むけなどの刺激に注意

目白ホワイトクリニック
塩之入 温 医師
内科(総合内科)
クリニックについて
美容医療、内科、産婦人科、歯科を展開する目白のクリニック。オンライン診療も行っており、年間数万人の患者を診察している。
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