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イソトレチノインの効果とは?4つの働き・服用方法・副作用を医師が解説

   イソトレチノインの効果とは?4つの働き・服用方法・副作用を医師が解説

イソトレチノインは、皮脂の分泌や毛穴詰まり、炎症に働きかける内服薬です。重症・難治性のニキビで使用が検討されますが、すべてのニキビや毛穴の悩みに適しているわけではありません。

この記事では、皮脂分泌の抑制・毛穴詰まりの改善・炎症の抑制・新たなニキビ跡の予防という4つの観点から効果を解説します。服用方法や治療期間の考え方、副作用についても確認しましょう。

この記事の結論

  • イソトレチノインは、皮脂分泌・毛穴詰まり・炎症に働きかけ、ニキビの改善を目指す薬です。すでにできたクレーター状のニキビ跡を元に戻す治療ではありません。
  • 治療を続ける期間は、累積服用量だけでなく、肌の改善や副作用も踏まえて医師が判断します。
  • 効果だけでなく、乾燥、肝機能・脂質値の変化、胎児への影響などのリスクも確認し、診察と必要な検査を受けながら使用します。

イソトレチノインとは

イソトレチノインは、ビタミンA誘導体の内服薬です。海外では、抗菌薬や塗り薬などの治療で十分な改善が得られない重症ニキビに使用されています。※2 ※3

皮脂腺の働きや毛穴詰まり、炎症に作用する一方、重大な副作用への注意も必要です。使用するかどうかは、これまでの治療内容や症状、体調を確認したうえで医師が判断します。

未承認医薬品に関する重要事項

イソトレチノインは日本国内でニキビ治療薬として未承認です。

入手経路:医師が医薬品医療機器等法に基づき輸入したものを、診察のうえ自由診療(保険適用外)で処方します。

国内の承認状況:イソトレチノインを含む国内承認薬はありますが、承認されている効能・効果は「大量化学療法後の神経芽腫」であり、ニキビ治療は含まれません。 当院がニキビ治療に使用する輸入製剤は国内未承認です。※4 ニキビには、アダパレン、過酸化ベンゾイル、抗菌薬などの保険診療による治療があります。※1

海外の承認状況:米国では、イソトレチノイン製剤が、標準的な治療に反応しない重症の結節性ニキビなどを対象に承認され、iPLEDGEという安全管理プログラムの下で使用されています。※3 この情報は、当院が使用する輸入製剤自体のFDA承認を示すものではありません。

妊娠に関する重要な注意:イソトレチノインは胎児に重大な影響を及ぼすため、妊娠中や妊娠の可能性がある方は使用できません。妊娠する可能性のある方には、治療前・治療中・治療終了後の一定期間にわたる避妊管理や妊娠検査が必要です。※3 具体的な期間・方法は、処方医の指示に従ってください。

主な副作用:皮膚や唇の乾燥、肝機能・脂質の異常などがあります。治療前・治療中の診察や検査による確認が必要です。※3

医薬品副作用被害救済制度:当院で使用する国内未承認の輸入製剤による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。※6

イソトレチノインの4つの効果

皮脂分泌の抑制

毛穴状態比較

イソトレチノインは、皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌量を減らします。
ニキビの主な原因は、過剰な皮脂分泌による毛穴詰まり。
イソトレチノインは、皮脂腺のサイズを小さくし、皮脂の生成量を大幅に減少させます。
その結果、皮脂による毛穴詰まりが防がれ、アクネ菌の繁殖が抑えられます。

毛穴詰まりの解消(角質代謝の正常化)

イソトレチノインは、毛穴周辺の角質層のターンオーバーを正常化します。
これにより、古い角質が毛穴に溜まりにくくなり、角質の詰まりを予防・改善します。

具体的には、毛穴詰まりが解消されることで、新たなニキビができにくくなることや、肌の表面が滑らかになり、毛穴の目立ちが軽減される場合があります。

外用レチノイドと似た作用がありますが、内服薬と塗り薬では使い方や対象となる症状が異なります。どの治療を選ぶかは、ニキビの状態やこれまでの治療経過を踏まえて判断します。

炎症の抑制

イソトレチノインには、炎症を鎮める作用があります。
ニキビの炎症は、毛穴内で増殖したアクネ菌が免疫反応を引き起こすことで発生しますが、イソトレチノインは皮脂の減少を通じてアクネ菌の活動を抑え、炎症性ニキビ(赤く腫れたニキビ)を改善します。

ニキビ跡の予防

ニキビの炎症を抑えることは、新たなニキビ跡の形成を防ぐことにつながります。イソトレチノインの治療でも、炎症の改善を通じて、跡が残るリスクを減らすことを目指します。

ただし、すでにできたクレーター状の凹みを、内服によって元に戻す治療ではありません。今あるニキビの治療と、残ったニキビ跡の治療は分けて考えます。※1 ※2

治療を相談するときのチェックリスト

※項目に当てはまるだけで、イソトレチノインの適応が決まるわけではありません。毛穴や皮脂の悩みも含めて診察で確認し、軽症の場合や標準治療をまだ受けていない場合は、まず保険診療の治療を検討します。

イソトレチノイン症例(20mg6ヶ月治療例)

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スクロールヒント

・年代・性別:10代・男性

・治療内容:イソトレチノイン内服 20mg/日

・治療期間:約6ヶ月

・費用(自由診療・自費):77,000円

・主なリスク・副作用:皮膚・口唇の乾燥、肝機能/脂質値の変動、催奇形性(妊娠中は服用不可)等

・治療前/治療後の写真(加工なし・同一条件・本人同意取得済み)

イソトレチノインの服用方法

イソトレチノインは体重や肌の状態によって服用量が決まるため、必ず医師の指示に従って服用してください。

服用方法

服用方法とタイミング

 食事と一緒に服用する製剤では、食事によって薬の吸収が変わります。服用する回数やタイミングは、処方された製剤と医師の指示に従ってください。

効果を高めようとして、自己判断で服用量や回数を増やさないでください。

一日の服用量

1日の服用量は、体重、ニキビの状態、副作用などを踏まえて医師が決めます。開始時の量と、治療中に調整する量は一人ひとり異なるため、処方された用量を守ってください。

服用期間

累積服用量とは、治療開始から飲んだ薬の総量です。海外の診療指針では、体重1kgあたり120〜150mgが治療終了を検討する目安とされています。

ただし、全員が同じ量まで服用するわけではありません。十分に改善し、新しいニキビが4〜8週間出ていない場合には、それより前の終了を医師が検討することもあります。※2

治療期間は、累積服用量だけでなく、肌の状態や副作用も踏まえて判断します。終了後に再発した場合も、自分で服用を再開せず、改めて診察を受けてください。

イソトレチノインの主な副作用

イソトレチノインは重症ニキビへの強い効果が見込めますが、副作用が出る可能性があります。
以下に主な副作用を挙げ、それぞれについて詳しく解説します。

乾燥症状(皮膚・唇・目)

イソトレチノインの皮脂分泌抑制効果により、肌や粘膜が乾燥しやすくなります。

特に以下の症状が一般的です。

・唇のひび割れや皮むけ

・皮膚の乾燥やかゆみ

・目の乾燥や充血(ドライアイ)

・脱毛

肝機能への影響

イソトレチノインの服用中は、肝機能の検査値や脂質値が変動することがあります。

治療前・治療中に血液検査で確認し、結果に応じて医師が治療方針を判断します。

頭痛やめまい

頭痛やめまいが現れることがあります。

強い頭痛や見え方の異常がある場合は、服用を中止し、直ちに処方医へ連絡してください。

胎児奇形の可能性

イソトレチノインの最も深刻な副作用として催奇形性(胎児への影響)があります。

イソトレチノインの治療期間と、そのイソトレチノインには、胎児に重大な影響を及ぼすリスクがあります。妊娠中や妊娠の可能性がある方は使用できず、妊娠する可能性がある方には、治療前・治療中・治療終了後に妊娠を避けるための管理や妊娠検査が必要です。具体的な期間や方法は、処方医の指示に従ってください。※3

精神的な影響

抑うつや不安感、気分の変化が報告されています。

服用中に気分の落ち込みなどが現れた場合は、服用を中止し、直ちに処方医へ連絡してください。

服用できない方・事前に確認が必要な方

妊娠中・妊娠している可能性がある方、授乳中の方は服用できません。また、本剤の成分にアレルギーがある方は使用できません。

妊娠を希望している方、未成年・成長期の方は、治療開始前に処方条件を確認してください。肝機能や脂質の異常、精神疾患の治療歴、使用中の薬・サプリについても医師へ伝えましょう。

テトラサイクリン系抗菌薬やビタミンA製剤・サプリとの併用は避けます。また、服用中と服用終了後1カ月間は献血をしないでください。※3

個人輸入・自己判断での服用は避ける

イソトレチノインは、医師の診察を受けずに購入・服用しないでください。個人輸入品には偽造品や品質不良のリスクがあり、薬を購入しただけでは、診察・血液検査・服用中のフォローまで受けられるわけではありません。※5

個人輸入した医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。医療機関で処方する場合も、国内未承認の輸入製剤は同制度の対象外となります。※6

Mimipoのオンライン診療で始める流れ

「治療を続けてもニキビが繰り返す」「イソトレチノインが自分に合うのか知りたい」とお悩みの方は、Mimipoのオンライン診療でご相談ください。これまでの治療や現在の肌の状態を伝え、自分に適した治療を医師と検討しましょう。

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まとめ|イソトレチノインの効果と注意点を理解して治療を選ぶ

イソトレチノインは、皮脂分泌の抑制・毛穴詰まりの改善・炎症の抑制に働きかける内服薬です。ニキビの炎症を抑えることは、新たなニキビ跡の予防にもつながります。ただし、すでにできたクレーター状の凹みを元に戻す治療ではありません。

効果の現れ方や適切な服用量、治療期間には個人差があります。自己判断で量を増やしたり、終了時期を決めたりせず、肌の状態や副作用を確認しながら医師と相談して治療を進めましょう。

一方で、唇や皮膚の乾燥、肝機能・脂質値の変化、胎児への影響などに注意が必要です。妊娠中・妊娠している可能性がある方は服用できません。効果だけでなくリスクも理解し、診察と必要な検査を受けながら使用する薬です。

よくある質問

A

服用終了後も改善した状態が続く場合がありますが、再発することもあります。累積服用量だけでなく、肌の状態や副作用を踏まえて終了時期を判断します。再発した場合は、改めて医師に相談してください。

A

服用開始後、一時的にニキビが悪化することがあります。ただし、悪化したことだけで「効いている証拠」とは判断できません。症状が強い場合は我慢して服用を続けたり、自分で量を変えたりせず、速やかに処方医へ連絡してください。

A

服用中は肌が乾燥して刺激を受けやすくなるため、自己判断で施術を受けないでください。施術の種類や肌の状態によって判断が異なります。処方医と施術を担当する医師の両方に服用状況を伝え、受けられる施術と時期を確認してください。

A

飲み忘れた場合の対応は、処方された製剤の説明に従ってください。2回分をまとめて飲んではいけません。対応が分からない場合は、処方医や薬剤師に確認してください。※3

A

効果の現れ方には個人差があり、数週間から数カ月かけて経過を確認します。皮脂の量、新しくできるニキビ、炎症の変化を診察で確認し、短期間で効果を感じないからといって自分で増量しないでください。※3

主な出典

[1]日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」2023年更新版

[2]National Institute for Health and Care Excellence(NICE)「Acne vulgaris: management(NG198)」2021年公開・2026年更新版

[3]U.S. Food and Drug Administration(FDA)「ABSORICA®/ABSORICA LD®(isotretinoin)Prescribing Information」2026年8月改訂版

[4]PMDA「イソトレックスカプセル8mg/16mg 電子添文」2026年6月作成(第1版)

[5]厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」参照ページ

[6]PMDA「医薬品副作用被害救済制度の給付対象」参照ページ

塩之入 温

目白ホワイトクリニック
塩之入 温 医師
内科(総合内科)

クリニックについて

美容医療、内科、産婦人科、歯科を展開する目白のクリニック。オンライン診療も行っており、年間数万人の患者を診察している。

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